2006年04月30日

祝、ブログ開設1周年

ブログを開設して1年が経ちました。
記事を書くのは辛くもあり、楽しい事でもあります。
仕事が立て込んで忙しい時は余裕がなくなり更新も儘ならない時があります。特に最近は忙しさにかまけて更新も滞りがちです。
でもやってみて良かったと思います。
自分の住まい造りに対する考え方がより整理できました。
こうやって考えを公開する手前、自分を律することもできた気がします。ブログを通じて知り合いになれた他のビルダーさんも増えたり、取材依頼が来たりと、嬉しいこともありました。
なによりも、自分がどういう事を考えて住まい造りをしているのか、ブログを通じてお客様に伝わった事が一番と思っています。
更新が滞ることもありますが、今後とも引き続き応援よろしくお願いします。

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2006年04月22日

景観を考える

 先月、十数年ぶりに海外旅行をしてきました。
建築・インテリア見本市の視察が主な目的ですが、ミラノ、ベネチア、フィレンツェも廻り歴史遺産の見学と観光も楽しんできました。
イタリアは始めてでしたし、何といってもデザイン大国ですから最新住宅のデザイントレンドなど学び取るものがあればと期待して出かけました。
 
 そんなことで、ツアー空き日程の一日を住宅見学に当て、ガイドさんに戸建住宅を見学したいので住宅地を案内してくれるよう頼みました。
しかし、ガイドさんの話しでは、戸建住宅は農家や別荘以外はほとんど無く、標準的な住まいは街中の集合住宅、あるいは近郊に建つ連棟住宅が一般的なものとの事です。
それでも、ツアーの移動の際に列車や高速バスの車窓から眺めた戸建住宅らしい美しい集落が気になります。
無理矢理頼み込んで郊外に1時間ほど車を走らせてもらいそれらしき街並みに行ってもらいました。
確かに一戸建てはほとんどなく、2階建てや3階建ての低層集合住宅がほとんどです。車窓から見て戸建の集落と勘違いしたのは、どの建物も屋根形状や材質、色具合が統一され、落ち着いた街並みに見えたからのようです。
注意して眺めると、どの建物も微妙な違いはありますが、屋根は切妻でS瓦のオレンジ色、外壁はアイボリー色の石積、塗り壁とワンパターンです。

 日本ですと、戸建てや集合住宅、店舗や施設などいろいろな用途の建物がそれぞれ、屋根の形や色、勾配とさまざまで、まるでおもちゃ箱をぶちまけたような(統一性のない)街並みになるのです。
でもさすがデザイン大国イタリアは、個々の建物の主張や個性を適度に抑え、街並みに統一性をもたせています。
景色が絵画になっています。
こんな景色、日本もどこかで見たな?と思い出したら 、そうです、妻籠や馬籠に代表されるような歴史的景観保存地区の街並みです。
個々が主張を強くすると全体の景観や豊かさが失われる。住宅デザインの原点を考えさせられた旅でした。

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Posted by nobu347 at 16:25Comments(0)TrackBack(0)

2006年04月07日

コストを考えない建築家

私の事務所は設計と施工を一環で行なっています。設計事務所というよりは工務店に近い業態だと思います。ですから、名称も設計工房としています。
自作自演なので何かと効率がよく、コストもシビアに管理できるのでローコストを標榜している私にとっては都合の好い体制と思っています。
しかし、コストや施工性を優先する余り、デザインや納まりを無難に考えがちになるので、たまには他の人が設計した住宅の施工も手掛け、勉強させていただくこともあります。

そんなことで、最近2件ほど、建築家と称する人の手掛けた設計を見積もる機会がありました。
しかし、その予定工事費を聞いて驚きです。建物規模や仕様、納まりからは到底実現しそうもない金額なのです。

一方の物件は施工面積28坪で工事予算1800万円です。単純な坪単価ですと60万強ですから無理な予算ではないように思われます。しかし、平面が三角形の組み合わせの上に、敷地が5Mのよう壁上に位置します。おまけに設計屋さんお得意のコリに凝った納まり?が随所にちりばめてあります。外壁の仕上げが5種類の素材で8パターン。建具がガラス工事を含め全部で61箇所、内既製品は21箇所、他は全てオーダー品。照明器具が41箇所。他にも住宅規模では使わないような上級仕様が特記事項に盛り込まれています。

もう一方は床面積70坪で工事予算3500万円です。こちらも単純な坪単価で見ますと50万円ですから実現しそうですが、完全な2世帯住宅で玄関はもちろん水廻りも全て別々です。おまけに建て替えですから解体費用も含まれます。中庭を挟んだ変形コの字型プランで屋根の棟が5箇所もあり、サッシ工事だけでも規格品を使えば1棟分は賄えそうな1階床から2階天井まで通しのカーテンウォールが2箇所もあります。

この2つの物件、どんな根拠で仕様や設備を決めたかは敢えて聞きませんでしたが、工事費の根拠など最初からなかったようです。
単純に坪単価で押さえ、「見積り合せ」と称して数社から見積を取り、工事費のオーバー分は仕様の変更や、値引き、挙句の果ては施主に追加予算を出させ、辻褄を合わせる設計手法のようです。
そしてそれを自分の手柄のようにしてしまう、こんな設計を平気で行なう建築家と称する先生が多いのもこの業界の特徴です。
建築家の先生、「プロなんですからコスト実現度もしっかり把握しましょうね」と思った出来事でした。

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2006年04月01日

散り際の美学

今日から4月、新しい年度の始まりです。
今年は桜の開花がタイミングよく、新しい年のスタートを祝福するように満開に咲き誇ってくれました。
私の事務所近くに、関東でも有数の桜の名所「清水公園」があります。
通勤の道すがら、チョット立ち寄って来ましたが8〜9分咲きというところでしょうか?
今日明日辺りが絶好の花見日和のようです。

さて、桜は菊と共に日本の国花ですが、一番人気があります。
大木になる、木いっぱいに花が咲く、季節の節目に咲く、色合いが程よい・・・などいろいろあると思いますが、何といっても「一斉に花が咲いてパッと散ってしまう」潔さに、日本人の心奥深くに秘めた美学を感じさせるからではないでしょうか?

「散り際の美学」、昨今の政治家の進退のゴタゴタをみるにつけ、肝に銘じたい言葉の一つです。

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